2014年6月5日(木); 曇り

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 関東もきょう梅雨入りする。夕方になり、曇り空から本降り雨になる。
 気温は夏日にも届かない。ここしばらく猛暑にさらされ続けた身体は、寒さを感じる。

 STAP論文問題が新展開を見せ、久しぶりにマスコミ、即応武田邦彦氏がコメントしている。
 理研と言う組織もマスコミも下衆な印象さらに強くなる。小保方氏(笹井氏も)を祀り上げたのは彼らだろうに、唖然呆然の手の平返しは見苦しく醜悪。日和見はいけない立場の人達なのに厚顔無恥で、マッチポンプに反省の色も無い。
 武田氏コメントに同感。純粋に科学の話に着目して欲しいものだ。
 批判は真実が明らかになってからすべきだろう。

●YOMIURI ONLINEから
笹井氏がチェック機能の低下招く…理研自己点検

 STAPスタップ細胞の論文問題で、小保方晴子ユニットリーダーが所属する理化学研究所の発生・再生科学総合研究センター(神戸市)が設置した「自己点検検証委員会」の報告書案が明らかになった。
 報告書案は、ずさんな論文が英科学誌ネイチャーに発表された原因は、センター内の研究者による相互チェック機能が、ほとんど働かなかったためと分析した。STAP細胞の研究の秘密保持を最優先するため、小保方氏の指導役だった笹井芳樹副センター長が、研究内容をセンター内でも非公開にしたことが、チェック機能の低下を招いた要因として、笹井氏の責任を厳しく指摘した。

 自己点検検証委員会は、4月8日、論文不正を調べる理研本体の調査委員会や、再発防止策を議論する改革委員会とは別に設置された。外部有識者4人が委員として小保方氏の採用から論文作成、発表の経緯などを調べた。報告書案は4日、改革委員会に提出された。

●武田邦彦ブログから
「超」不明朗なSTAP事件・・・関係者は全員、学問から身を引いてもらいたい

昨日の四大新聞の夕刊にはすべて一面トップで小保方さんが論文取り下げに応じたという記事を掲載していた。テレビでも盛んに報道されていたが、いったい、なんだろうか?

STAP論文は科学論文であり、科学的に問題があった場合は、科学的に何が問題かが明らかになることが先決である。私たち科学者(この場合は自然科学を指している。広い意味の科学には文学(人文科学)なども入る。)は「人」を相手にしたり、まして「人のゴシップ」などは全く関心がない。「人」や「ゴシップ」も大切かもしれないが、科学の世界から切り離してもらいたい。

小保方さんは3年前に理研の若山研究室に無給研究として入り(事実はほとんど説明されていないので、推定を含む)、一年目にSTAP細胞の研究の第一段階を突破して、ネイチャーに論文を出した。若山氏は自らの研究室に小保方さんを招き、研究させていたのだから、その内容も成果も十分に理解している。

研究室では週に一回か、月に一回は研究会をするし、小保方さんが外部で発表するときにはその内容を見ている。論文の共著者で分析など一部を担当した人は別にして、若山ー小保方は同一研究室の上下関係にあるから、すこしでも大学や企業で研究をしたことがある人はこんなことは当たり前のことだ。

もし、若山氏が2年前に小保方さんが論文を出すとき、「実験していない」とか、「データが不自然だ」というなら、論文を出すのを止めさせ、自分が共著者になるのを断るはずである。

しかし現実には2年前にネイチャーとサイエンスという二つの雑誌に投稿している。審査(査読)段階で拒否されているので、余計に内容は理解している。

次に、昨年の1月だから、小保方さんが若山研究室にいるときに、笹井さんが論文作成のためにチームに加わった。その時に誰かが笹井さんに依頼し、笹井さんも京大教授から理研に転身した人だから、実験内容、研究解析状態、データの確実性、査読の経緯、査読委員の反論などすべてに目を通した結果、「自分ならできる」と考えた。このとき、まだ小保方さんは無給研究員である。

小保方さんの業績は理研の中で高く評価されて、4月からリーダーになった。部下もついて本格的な実験が始まり、4月には理研は特許も出した。12月に論文が通り、20141月に理研主導で記者会見が行われ、世の注目を浴びた。

しかし、「論文が不出来だった」という指摘をネットから受けて、理研はなぜか狼狽し、調査委員会で「論文が不出来だ」という判定をだした。「研究方法に欠陥があった」とか「研究結果が間違っていた」ということは20145月に理研が最終的に調査を打ち切る時点で、明らかになっていない。

つまり、「論文のできが悪いから、論文を掲載する雑誌社(民間の出版社)が掲載を認めても、理研は認められない」ということで取り下げを迫った。理研は取り下げを迫る権限を持っていない。そのときの理由は、3枚の写真のミスであり、残りの77枚の図表や4本のビデオについては適否を述べていない。

実に不明朗だ。理研も、若山氏も、そして笹井さんも学問をする場所、あるいは学者ではない。学者のもっとも基本的な用件は「世間がどう考えようと、自らの学問的判断から「真実」と考えていることをそのまま言う」ということだ。それでなければ学問は成立しない。

マスコミは主として東大・京大などの論理曖昧な学者に聞いて事実を見誤っているが、せめてマスコミらしく、若山氏(上司)、笹井さん(協力者)、小保方さんの部下(実験担当者)などに積極的に取材し、事実を明らかにする行為をするべきだった。

昨日、あるテレビで「若山氏も発言すべきだ」と言っていたが、マスコミとしては不見識だ。記者というのは取材の権利を持っているので、理研の正式発表や、記者会見だけにソースを求めるのではなく、取材によって得られたことを中心として番組を構成するべきだからである。

科学の問題は科学で解明し、解決していかなければならない。それなのに、科学のことがほとんどでないまま、あるいは単なる噂の段階で新聞の一面をスキャンダルとしてでて、ケリがついたようになったのは日本の学問にとって実に大きな損失である。日本学術会議、東大、京大など日本の学問の中枢はいったい何をしているのか? 一説(噂)に「小保方さんは倫理観がない」というのが中枢部から聞こえているが、自分たちだけがわかっている事実を示さないとしたら学者を止めてもらいたい。

それに、「論文が取り下げられたのでSTAP細胞はないことになる」などと荒唐無稽な記事を出している新聞もあったが、「知的財産」というのは一回、見たり聞いたりしたら頭に残っている。消すことはできない。裁判所で「それでも地球は回っている」と言っただけで地動説は残っている。学問は形式、隠蔽、権威などとは無関係である。

(平成2665日)



by nakatsukasadiary | 2014-06-05 10:30
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